よくある質問

■その他のアレルギー

【Q】蜂アレルギーの減感作療法について教えてください。

蜂アレルギーの減感作療法も、喘息やスギ花粉症の減感作療法と基本理論は同じです。減感作療法の基本については「診療のご案内→減感作療法とは」のページもご覧下さい。

蜂アレルギーの減感作療法は、蜂アレルギーがRASTスコアで2以上の陽性であり、過去に蜂に刺されてアナフィラキシーショックを起こした人が対象になります。

治療の進め方は喘息や花粉症の減感作療法と基本的には同じで、極めて薄くした蜂毒のエキスを規則的に増量しながら繰り返し注射していきます。主にアシナガバチ(Wasp)やスズメバチ(Yellow Jacket)のエキスが用いられます。

極めて薄く希釈したエキスから始めて、最終的には「維持量」として蜂1〜2匹の毒素量に相当する50〜100マイクログラムまで毒素を増量します。維持量に達したらその後は月1回のペースで注射を続けます。

注射の間隔は、喘息や花粉症の場合は週に1〜2回の「標準的な間隔」で行われることが多いのですが、蜂の場合には、入院して毎日4〜5回の注射を行い、1種類の蜂に対して1週間から10日ほどで維持量まで到達させる方法が推奨されています。この方法を「急速減感作療法」(Rush Immuno Therapy :RIT)といいます。

この方法が推奨される理由の一つとして、治療開始時に用いる「極めて薄くした蜂のエキス」の有効期限の問題があります。薄く希釈した蜂のエキスは変質しやすく、1日でその効力が失われてしまうこともあるのです。ですから1日で使い切ってしまいたいという事情になります。もう一つの理由としては、予想外のショックに備え点滴をしながら注射を行い、更には夜間も対応できるようにしておかねばならないという事情があります。

維持療法開始後は、再び蜂に刺されても95%まではアナフィラキシーショックを完全に予防することができます。維持療法の期間は5年以上が好ましいとされていますが、そこで中止してしまうと10年後にはショックを起こす可能性が20%まで上昇するともいわれています。結論としては維持療法は(月に1回の注射ではなく2〜3ヶ月に1回になっても)できる限り長く続けた方がよいとされています。

現在の日本では蜂の減感作療法は健康保険では行えませんし、エキスも海外から取り寄せなければなりません。そのため費用は全て自費扱いとなります。維持量に達するまでに(蜂1種類あたり)約8万円弱の費用が必要になり、維持量に達してからも毎年1〜2万円ほどの費用が必要になります。



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