よくある質問


■小児科一般

【Q】子どもが熱を出したときにはどうすればいいのでしょうか?

6歳ごろまでの子どもさんの発熱についてはだいたい次のように対応します。

1.子どもの発熱について
子どもは首がすわるころから6歳ぐらいまではよく熱を出します。首がすわるころになると妊娠中に母親からもらった免疫がなくなって、「自分の力で」免疫を作っていかなくてはならなくなるからです。
ですからこの時期には、人に感染する様々な病原菌に対して一つ一つ感染して免疫を作っていくことになります。そのため頻繁に熱を出すようになりますが、よく熱を出すからといって大人より体が弱いというわけではありません。
そしてこの時期の子どもの発熱の7割までは、大した悪さをしない病原菌によるものですから、水分をとって安静にしているだけで2日以内に下がります。
体温が37.5℃までは熱とは考えません。37.5℃以上で「微熱」、38.0℃を越えたら「熱がある」と判断します。
熱は「体温を高めて病原菌の勢いを抑える」ための防衛反応ですから、解熱剤で熱を「抑えすぎる」のはよくありません。「解熱剤を使った方が熱は長引く」ことは医学的にも証明されています。


2.熱が出たときの対応法     
38℃以上の熱が出たときには、

  1. 熱以外に、激しい咳、腹痛、嘔吐、下痢、などがあるかをチェックします。
  2. 熱以外に強い症状がなく、機嫌もまあまあ(テレビを見たり、まわりに興味をしめす、一人あそびができる)であれば、 夏は涼しく冬は暖かくして、安静にして水分を十分に与え、 38.5℃以上(それほど辛そうでなければ39.0℃以上)になったときに解熱剤を使って、
  3. 3日間自宅で様子を見る、ようにして下さい。

この対応で、熱が出たとしても10回のうち7回までは自然治癒しますから、あわてて診察を受ける必要はありません。
解熱剤は常備薬として常に用意しておくように心がけましょう。小児の場合は「アセトアミノフェン」という成分のものが安全です。


3.診察が必要になるのは?

  1. 熱だけではなく、激しい咳、腹痛、嘔吐、下痢などがある場合。
  2. 熱以外に強い症状はないが、機嫌が悪く、水分も取りたがらないとき。
  3. 熱以外に強い症状はないが、たとえ微熱であっても3日以上続くとき、または3日以内に熱が一度は下がったが、その後また上がってきたとき。

①から③にあてはまるときには血液検査やその他の治療が必要になります。必ず診察を受けて下さい。また、あてはまるのかどうか「迷う」ときには、「念のため」に診察を受けるようにして下さい。
生後3か月未満での発熱は、速やかに診察を受けるようにして下さい。


4.インフルエンザが疑われるときには?

流行予防のためにも診断をはっきりさせることは大切です。10分程度で結果が出る迅速診断法が役に立ちますが、この検査法は発症(発熱)から1日(24時間)程度経過していないと正しい結果が出ないことがあります。
ですから発熱以外に強い症状がなければ、発熱後24時間を経過した頃に受診するようにしましょう。発熱直後から半日以内の受診では診断がつかずに二度手間になることが多くなります。
抗インフルエンザ薬(タミフルなど)には、インフルエンザの重症化を防ぐ効果はなく、使用することでかえって重症化したり、飛びおりなどの異常行動が引き起こされることもあります。このような理由でタミフルは10歳代の未成年には「原則として使用しないこと」という「警告」扱いになっています。
抗インフルエンザ薬は、糖尿病とか心臓疾患、喘息などの持病を持った人(ハイリスクグループといいます)以外は、小児でも成人でも「使わなくてはならない薬」ではありません。
それでもさまざまな事情で抗インフルエンザ薬の使用を希望するのであれば、発症後48時間以内に使い始めなければなりません。
ですから、インフルエンザが疑われる場合には、発熱以外に強い症状がなければ手持ちの解熱剤で様子を見て、発熱後1日から1日半を経過したころに受診することが最善といえます。





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