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■【アトピー性皮膚炎の治療】(総合根本療法の手引き)

久徳クリニックでは、アトピー性皮膚炎の治癒を目指した総合根本療法を行っています。総合根本療法は、「対症療法」、「生活療法」、「アフターケア」から成り立っています。
治療に先立っては、アトピー性皮膚炎の皮膚の「一次的変化(乾燥肌・乾燥型湿疹)」と「二次的変化(炎症)」について正確に理解しておく必要があります。
治療の流れは、まず対症療法で二次的変化を抑え、その後生活療法で一次的変化を改善させるという順になります。「まずはきれいに、そしてしっとり」が合言葉です。

 対症療法


二次的な変化(炎症)を薬でおさえる治療です。アトピー性皮膚炎そのもの(一次的変化)を治すことはできません。二次的変化はさまざまな悪化要因によって多彩な湿疹(炎症)が現れます。ですから症状にあわせて治療法を選択し塗り薬を使い分けることが必要になります。
対症療法の内容は患者さん一人一人で異なるといっても過言ではありません。自分の症状に合った治療方針についての十分な指導を受けることが必要です。

1. 症状にあわせて数種類の塗り薬(ステロイド・抗生剤など)を使います。特にステロイドは強さの異なるものを数種類使い分けますから、それぞれの名前と使用法を正しく理解しましょう。
2. アレルギー対策⇒誘発試験・除去試験・減感作療法・経口的減感作療法・抗アレルギー剤などから必要なものを選択して実施します。
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アトピー性皮膚炎のアレルギー対策

アレルギーが見つかったら
アトピー性皮膚炎の患者さんの約80%には、何らかのアレルギーが認められます。代表的なアレルゲンは、ホコリ(ハウスダスト)、ダニ、卵白、牛乳、小麦などです。
血液検査でアレルギーが見つかったとしても、それだけではそのアレルゲンがアトピーの原因であると言い切ることはできません。
例えばスギ花粉症では、40歳代の成人では約40%までの人がアレルギーを持っていますが、実際に花粉症になる人は15%前後に過ぎません。約25%の人は「アレルギーがあっても症状は出ない」状態なのです。
気管支喘息では、牛乳、卵白、小麦のアレルギーを持つ患者さんにこれらのアレルゲンを投与した場合、症状が現われる確率は10%前後に過ぎないことがわかっています。
アトピー性皮膚炎の食物アレルギーでは、RASTで陽性だった時の負荷テスト陽性率(血液検査でアレルギーが認められ、その食品を食べて実際に症状が現われる率)は、卵白62%、牛乳37%、小麦28%、大豆5%程度です。
また小麦の負荷試験陽性率は、RASTスコア1の場合は0%、2で12%、3で9%、4で25%、5〜6で56%に症状が現われ、その内訳は皮膚症状86%、呼吸器症状48%、消火器症状17%というデータが出ています。
アレルギーの種類によって症状の出やすさに差があることがわかりますし、RASTスコアが高い(=アレルギーが強い)ほど症状が出やすくなるのも確かですが、「アレルギーがあるから症状がでる」とは言い切れないのです。

除去試験と負荷試験
血液検査によって何らかのアレルギーが認められたら、次にはそのアレルギーが「本当に症状に結びついているのか」を確認しなければなりません。そのためには除去試験と負荷試験(誘発試験ともいいます)を行います。主に食物アレルギーに対して行われます。

@ 除去試験
除去試験は原因と思われるアレルゲンを「完全」に除去して症状が改善するか否かを観察します。たとえば卵アレルギーなら、卵そのものはもちろん、ビスケット、カステラなど、卵を含んでいる食品も全て中止しなければなりません。授乳中なら母親も中止します。
除去した結果症状が改善したら、ここで初めて卵によって症状が引き起こされていた「可能性がある」と考えます。

A 負荷試験
負荷試験はこの逆で、疑わしいアレルゲンをわざと与えてみて、症状が悪化するかどうかをチェックします。
最も簡単な方法は、アレルゲンをごく少量から投与し、15〜20分おきに倍々に増やして投与を続け、2〜3時間で通常摂取量まで増量する方法です。オープンチャレンジといいます。
アトピーに限らず、食物アレルギーでは不安や暗示などが影響して症状に結びつくことがわかっています。またアトピーでは、不安やあせりなどで(アレルギーとは関係なく)症状が悪化することも知られています。
ですから負荷試験ではこの心理的な影響を排除する必要が出てくる時もあります。この場合にはオープンチャレンジは適当な方法ではありません。負荷する食物を患者さん側に知らせずに行うシングルブラインドチャレンジや、医師にも内容を伏せて行うダブルブラインド・プラセボコントロール・フードチャレンジ(DBPCFC)という方法を用います。
負荷試験は時にはショックを起こす可能性があります。必ず医師の指導のもとに行うようにして下さい。

B 判定
除去試験で明らかに症状が改善し、負荷試験で明らかに悪化し、そして何回くりかえしても同じ結果になる(再現性ありといいます)という三つの条件がそろった時に初めて「アレルギーが症状に結びついている」と判断します。


アレルギーへの対策

アレルギーが症状に結びついていることがはっきりしたら対策を考えます。症状に合わせて以下のものを組み合わせて行います。

@ 抗アレルギー剤
定期的に薬を飲み続けることでアレルギー反応を抑えることをめざします。

A 除去療法
原因となるアレルゲンを完全に除去して自然にアレルギー反応が起こらなくなる(自然寛解といいます)のを待つ方法です。ダニやホコリのような吸入性の抗原では実施は難しく、主に食物アレルギーで実施されます。卵や牛乳では完全除去により小学校高学年までに約半数の患者さんが自然寛解するといわれています。
加熱すれば摂取可能な場合は、「生」のものだけ除去し、過熱したものや加工品は与える「不完全除去」を行う場合もあります。

B 減感作療法
減感作療法は除去療法のようにアレルゲンを避ける治療ではなく、積極的にアレルゲンへの耐性を高めることを目指す治療法です。
ダニやホコリなどの吸入性抗原に対しては注射による減感作療法が行われますが、アトピーの場合は気管支喘息や花粉症ほど一般的ではありません。
アトピー性皮膚炎で減感作療法を行う場合は、食物アレルギーに対しての「経口的減感作療法」を行うことが多くなります。
やや古いデータですが、久徳クリニックでは平成6〜7年の2年間に16名のアトピーの患者さんに経口的減感作療法を行いました。数ヶ月の治療期間で14名(87.5%)までの患者さんが食物除去を中止して普通に食べられるようになっています。生活療法と併せて行えば比較的効果の出やすい治療法といえます。

C 心理・身体的影響に配慮
心理的な影響だけでも(アレルゲンがなくても)アレルギーと同様の症状が起こりうるという「場違いなアレルギー」が「アトピー」の特徴の一つです。
反対に、心理・身体的に好ましい状態になれば「体がアレルギーを抑えてくれる」のもアトピーの特徴の一つです。ですから、心理・身体の両面をアレルギーを抑える状態に調節していく「生活療法」も、心身相関を利用したかなり効果的なアレルギー対策になります。
また、心理・身体的影響への配慮は、経口的減感作療法の効果を高めるためにも用いられます。




3. 炎症を起こしているところは清潔第一です。この場合は石鹸も使います。。
4. 化膿している場合は抗生剤、イソジン消毒などを併用します。
5. 治りにくい炎症には「重層法」「密封法」などを併用します。
6. 悪化因子を見つけ出し避けるための対策を考えます。

対症療法に関しては、日本アレルギー学会により標準的なガイドラインが作成されています。そちらもご覧下さい。


 
 生活療法



皮膚の潤いの回復をめざす事により「アトピー性皮膚炎そのものを治す」ための治療です。

1.皮膚の保護
動物の皮膚が体脂(皮膚のあぶら)でしっとりしているように、人間の皮膚も体脂で程よくしっとりしているのが健康な状態なのです。乾燥肌・乾燥型湿疹の「一次的変化」がアトピー性皮膚炎の基礎病変であり、二次的変化(炎症)の原因であることを理解しましょう。
皮膚の保護は現在ではアトピー性皮膚炎の標準的なスキンケアとして定着しています。是非とも実行されることをお勧めします。

@ 保湿剤でいつも皮膚をしっとりさせておくことが極めて大切です。
A 石鹸に注意⇒汚れは落としても体脂は落とさないように心がけましょう。
B 体を洗うときは「手のひら」で。手のひらほど体に優しい手ぬぐいはありません。
C 悪化因子を見つけ出し避けるための対策を考えます。
D 室内の乾燥に注意⇒乾燥した空気は皮膚の乾燥を悪化させます。加湿器などで加湿するよりも、暖房を控えて適度な重ね着で寒さをしのぐ方が乾燥対策としては有効です。

2.皮膚の鍛錬
皮膚全体の交感神経・ステロイドホルモンのバランスを回復させることにより「体脂を引き出して」皮膚の潤いを回復させ、しっとりさせることをめざします。

@ 保湿剤の塗り方⇒乾いた皮膚にすり込むように優しくマッサージするように塗りこみます。「エステ」のように考えればよいのです。皮膚を鍛える穏やかなよい刺激になります。皮膚も筋肉や骨と同じように鍛えれば強くなる組織であり、「生まれてから3〜6才までに鍛えられる」ことを忘れないでください。。
A 寒さに親しむ⇒冷水浴・水遊び・薄着・暖房を控えるなど。寒冷刺激も皮膚を鍛えるよい刺激になります。冷水浴は夏には皮膚の清潔を保つ効果もあります。冬の室温は16〜18度程度にしましょう。

3.毎日の生活習慣の改善(生活療法の基本)
毎日の生活習慣の改善が生活療法の基本であり中心です。総合根本療法の7〜8割までを占めるのがこの点の生活指導になります。
いきいきとした生活習慣・家族関係は、皮膚も含めた全身の交感神経・ステロイドホルモンの働きをよくします。特に小児の場合は生活習慣を活動的にすることが「穏やかな心理療法」にもなり、即効性はありませんが確実にアトピーを軽快させます。
交感神経から分泌されるアドレナリンは喘息の発作を抑え、アレルギーによるアナフィラキシーショックも抑えます。食物アレルギーのショック対策に用いられる「エピペン」の成分もアドレナリンなのです。
また、喘息でもアトピー性皮膚炎でも、ステロイドホルモンは症状を抑える薬として優れた効き目を現わしますし、ステロイドホルモンには免疫を安定させてアレルギーを抑制する働きも備わっています。大量に用いれば免疫を抑制しますから臓器移植などでは拒絶反応を抑えるためにも使われます。
そして喘息やアトピーの患者さんでは、このアドレナリンやステロイドの働きが毎日の生活の中での心理・身体的なコンディションに左右されるようになってしまっているのです。
この推論を証明する事実は喘息ではすでに数多く報告されています。「ぜんそく征服ジャーナル」155号に載っている「バラ喘息」や「ロングの実験」が代表的なものです。
アトピー性皮膚炎の根治を目指す場合には、この「心と体(=毎日の生活)とアレルギーとアトピー」の複雑な関係についての理解を深めることが極めて大切です。この点の理解が深まればアトピーの予防法も治し方も自然に分かってきます。ここだけは勉強していただくしかありません。久徳クリニックではこの「複雑な関係」を理解していただくための説明に最も力を入れています。

4.心理的影響への対策
喘息に心と体とアレルギーが関っているように、アトピー性皮膚炎にも心因は関わっています。この意味ではアトピー性皮膚炎は心身症ともいえます。
浜松医科大学の皮膚科教室では、STAIと言う検査でアトピーの患者さんの不安の度合いを調べ、不安とアレルギーの関連を証明し、うつ傾向の強い患者さんに限って抗うつ剤で皮疹の改善を認めたと発表しています。しかしながら日本ではこのように心因にまで配慮してアトピーの治療を行っている医療機関は数少ないのが現実です。
その理由としては、皮膚科やアレルギー科には心療内科のトレーニングを受けた医師が少ないことが挙げられます。「心を診る」習慣が無ければ対症療法中心の治療になるのは止むを得ないともいえます。
思春期以降のアトピーで、顔面の症状が強いケースとか、イライラするとかゆみが強くなる、受験・進学・就職・結婚・出産などで悪化するようなケースも心因が関わっていると考えるべきです。これらのケースでは安定剤や心理療法がステロイド外用薬よりも効果を発揮することもまれではありません。

@カウンセリング・心理療法・生活環境の調整(小児)などを行います。
A不安やイライラ気分の落ち込みなどに対して抗うつ剤や抗不安薬を用います。

 
 アフターケア



1.
生活療法により、皮膚の潤いが回復してしっとりとした皮膚に変わっていくことによりアトピー性皮膚炎は根治に向かいます。

2.さらに心身の逞しさが充実し全身の交感神経・ステロイドホルモンの働きが向上して安定すれば再発のリスクも減少します。





【関連書籍】

「自信がつく育児」久徳重盛著(久徳クリニック扱い・税込850円)
イキイキした子に育てるための、「0歳から15歳」の育児書です。喘息をはじめ、しつけに由来するいろいろな子供の病気を治すため親子関係の改善をはかるのに役に立ちます。



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