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人間形成障害

■わが国では昭和50年代以降、小児ぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患、不登校やひきこもりなどの若者の心理的な問題が増加の一途をたどりました。そして21世紀に入ってからは、新型うつ病や秋葉原事件を代表とする「若者の常軌を逸した犯罪」などが目立つようになってきました。

■ これらの病気や異常は、決して貧困家庭とか欠損家庭などの「問題のある家庭」に多いという訳ではありません。「ごく普通の一般的な家庭」において「親も予想しない」うちに「思い当たるような前触れもなく自然発生的に」出現しているのです。

■ そしてこれらの問題は、いまや、「よくある病気」、「よくある異常」、「よくある事件」になってしまいました。そしてすべて「原因はよくわからない」とされています。

■ 久徳クリニックではこれらの問題を「人間形成障害」という概念で捉えています。その医学的な定義は「親・家庭・社会などの生育環境の歪みに由来する心身の適応能力の成熟障害」ですが、わかりやすく表現すれば「社会の子育て環境の悪化により頼もしい大人に成長できなかった」ということになります。

■ そしてこの問題の背景には、わが国が「普通の家庭に健康に生れ落ちた子供が、親も全く予測できないうちに自然に不健康に育っていく」という「人間形成障害型」の社会になってしまったという事情があると考えています。



この人間形成障害型の社会では、親がまったく普通の子育てをしているつもりであっても、子供たちに様々な問題が「予測もできない状況で自動的に」現れてくるようになります。
本書では、何故わが国がこのような「育児不安と社会の混乱が蔓延する国家」に陥ったかを分析し、その社会環境の中で育つ子どもたちを「絶対に、喘息やアトピー、不登校やひきこもり、新型うつや常軌を逸した犯罪を起こすような若者にはしない」ための「人間形成と子育て」の原則について解説しています。
ですから本書は、人間形成障害社会においてわが子をたくましく育て上げるための、「自己防衛的子育て」のテキストということもできます。育児・教育に関わる方に一人でも多く読んでいただければ幸いです。

《主な内容》

第一章:人間形成障害とは何か
「人間形成障害」とは/原因は遺伝か環境か/人間の脳は大きくて未熟/「本能行動・適応行動・人生観・社会的抑制」が歪む/「幼さ」が克服されていない/「怒りと拒否」が攻撃を引き起こす/不幸な予言が現実になった

第二章:なぜ人間形成障害になるのか
ミルク嫌いもぜんそくも「人間形成障害」だった/子育ては文化的行動である/失われた「社会の子育て機能/ゲームは「悪魔のおもちゃ」だ/「携帯」はここが危ない/「人間教育」ができなかった日本の義務教育/疲弊する教育現場/突然キレる「普通の子」が増えてきた/高等教育もガラパゴス化している/「愚民政策」と「棄民政策」/指導者崩壊症候群

第三章:普遍化する人間形成障害
人間形成障害の継代性についての大雑把な推論/価値観による不登校と人間形成障害型の不登校/不登校は積極的に治療すべきである/父親の役割は?/「新型うつ病」の増加/人間形成医学から見た秋葉原事件/人間形成障害の問題点とは何か/事例1/事例2

第四章:わが家でできる人間形成障害の予防法
子育てほどクリエイティブな作業はない/「人間の基礎」と「成人の基礎」/ぜんそくやアトピーも適応障害?/成長と発育の「原則」を覚えよう/0歳から一歳「お母さんはいいもの」/一歳から三歳「仲間はいいもの」/三歳から六歳「頑張るのはいいもの」/六歳から一〇歳「成人の基礎の基礎形成期」/一〇歳から一五歳「成人の基礎」の充実完成期

第五章:自分自身を育てなおす―人間形成障害の治療法
治療の基本は生活習慣を修正すること/手遅れにはしたくない/「生き方のフォーム修正」は心療内科の十八番/心療内科と精神科は同じもの?/「当面の目標」を設定する/目標を「やり遂げる」ためのコツ/最終的には「目指せ喧嘩上手」/いじめに対する最も手近な対応法

第六章:人間形成障害の根本的な解決策―大人は何をするべきか
「親学」を必要としない社会を目指そう/母親への支援が即効性のある対策になる/まずは学校で人間形成を!/集団生活環境の再構築―「定住」と「自営業」/環境が適切であれば問題は自動的に解決する/取り組めることは山のようにある/日本は十分に裕福だが国民は見捨てられていく?/「みっともない」と「もったいない」

(内容の一部紹介)







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